絵本が好きな子に育ってほしい、と願う親は多いですよね。しかし、絵本が好きになると、どのようなメリットがあるの?
乳幼児期の絵本の読み聞かせが、子どもの心にどのような影響があるのか、どのように読み聞かせをするといいのか、紹介をします。
絵本はどのように選ぶといいの?選ぶ視点は?
絵本を選ぶにしても、本屋さんにはいろいろな絵本がずらりと並び、悩んでしまいますよね。たくさんの中から、子どもの気に入る物を選ぶのは正直難しいです。しかも、1冊約1,000円ほどしますよね。簡単に選んで購入して、気に入ってもらえなかったら悲しいです・・・。
絵本を選ぶ視点
図書館など、無料でたくさん絵本が見れるところで好みのものを見つける
私も、子どもが小さい頃は図書館へよく通いました。すると、保育園で見た好きな絵本を手にすることが多いです。大人は、つい見たことのある絵本より、知らない絵本の方がいいのかな?と思うのですが、気に入った絵本を何度も何度も繰り返し楽しむことにこそ、意味があります。
昔から人気のある絵本を選ぶ
やはり、昔から引き継がれている絵本は、長い間子どもたちに支持され続けているという点で、絵本選びの一つの目安になります。
ただし、昔話やグリム童話などは、いろんな出版社から発行されていて、原作とは話が変わってしまっているものもあります。気をつけたいですね。
声に出して読んでみて、言葉が美しいもの
絵本の読み聞かせは、目と耳で聞いています。日本語の美しい言葉や、言葉の響き、耳に心地良いものが、重要なポイントです。
また、豊かな表現や躍動感のあるリズムは、見ている子どもを惹きつけてくれます。
時折、方言が入って本もあります。方言の入った絵本も味わいがあり、言葉の豊かさを感じます。
昔、関西出身の保育士が、関西弁の絵本を読んでくれました。
ぐっと、絵本の世界に引き込まれます。
ちなみに、絵本を読んでくれた関西出身の先生は絵本に詳しく、人形劇の団員も勤めていた方で、その技術もありますけどね。
難しい言葉や表現も時々ありますが、絵の力で言葉の持つ意味合いやイメージを感じることができるのが、絵本のいいところです。
そして、耳から入る言葉により、豊かな感性を養うことができるのでしょう。
絵の選び方
様々な画家がいます。幼児期に触れる絵本は、質の高さや、本物であることが大切と言われています。最近では、かわいらしいキャラクターのような絵本も数多くありますが、やはり本物のような絵にはかないませんね。
中でも、私が好きな絵本は、『くだもの』
身近な果物の絵は、本物そっくりに描かれています。子どももつい、絵に手を伸ばし摘んで口に運んでしまいます。その仕草ややりとりだけで、親子との絵本の触れ合いが楽しめます。
物語と一緒に絵も展開されている絵本『バムとケロ』のシリーズ。
娘が大好きで、よく見ていました。そんな娘から教えてもらったのですが、絵本のストーリーが進むにつれ、絵の中もよく見ていると登場するキャラクターにも細かなストーリーが描かれています。
耳で聞く面白さだけでなく、絵で見る物語の展開が楽しめます。つい、繰り返し見たくなる絵本ですよ。
繰り返し絵本を見たくなる、子どもの脳は”繰り返し脳”
子どもは、繰り返しが大好きな、”繰り返し脳”を持っています。
お気に入りの絵本を何度も「読んで!」と持ってくる子ども。大人にしては、また同じ絵本を見るの?違う絵本にしたら?と言いたくなりますが、同じ文章を繰り返し読んでもらうことで、子どもは日本語を獲得しています。
そのため、絵本にはリズミカルな表現が工夫されているものが多くあります。
大人も、聞き手になってみたり、じっくりと読んでみることで、絵本本来の魅力を感じることができます。
絵本から育まれるもの
絵本を読んでもらうことは、子どもにとって喜びの時間です。絵本の読み聞かせには、どのような力が育まれるのでしょうか?
自己肯定感
絵本の読み聞かせには、必ず読み手が必要です。この読んでもらっている時間は、お母さんや、お父さんとお話の楽しさを一緒に共有する時間でもあります。
1日の中の、ほんの10分程度、膝の中に入れたり、添い寝をしながら寄り添って聞く話の世界は、子どもにとって、大きな喜びです。
これこそが、自分はお母さんやお父さんに大切にしてもらっている、愛されているという実感が持てる時間であり、しっかりと自己肯定感を持つことができます。
自分のことを評価できたり、自分の価値や、存在を肯定できる感情です。
「ありのまま」の自分を肯定できる、他の人と比較することもなく、自分を認めれる感情です。
実生活では体験できないことを、絵本では体験ができます。
「喜びは分かち合うことで倍になり、悲しみは半分になる」
という言葉があります。
絵本の世界を体験し、大好きなお父さんやお母さんと感情の共有することで、特別な時間になります。この時間こそが、豊かな感情や愛情の体験にもつながります。
絵本の読み聞かせ方、ポイントは?
絵本を読み終えたら、余韻を楽しみましょう!
感動した映画を観た後、余韻に浸りたいですよね。「どうだった?」とすぐに質問をされると、一気に現実の世界に戻されてしまいます。
子どもが絵本を見た後も同じで、質問や感想を聞いてしまうと、せっかくの絵本の世界の余韻が一瞬で吹き飛んでしまいます。せっかく素敵な時間を共有したので、満ち足りた気持ちを大切にしましょう。
保育士あるある
絵本の読み聞かせが終わると、「ありがとうございました」と、一斉に言わせる保育士を見かけることがあります。
これも、同じですよね。
読み聞かせのあとは、子どもたちの表情を見ながら、ゆったりと絵本を閉じるようにしています。
赤ちゃんは、すぐに絵本のページをめくるけど、どうしたらいい?
まだ小さい赤ちゃんは、絵本をめくるのが楽しい時期です。絵や、色の変化から感性を学び取っています。そして、指先のトレーニングにもなります。
月齢が小さく言葉がわからない頃は、めくらせてあげてもいいです。
少しずつ言葉も理解してくるようになったら、子どもの気に入った本を見つけ、読んであげるといいでしょう。
なかなか絵本を集中してくれないけれど・・・
絵本を集中しない時は、絵本に興味がなかったり、他に気が散っているのかもしれません。室内を片付けをし、意識が他へ向かないようにすることも大切です。
子どもたちに話をするときも、目線の先に木が散るものがあったり、出入り口側の方向を向いて子どもを座らせたりしていないか、確認をします。
集中して話を聞いてくれないですからね。
いつのタイミングで読むのがいい?
家庭では、お昼ご飯の後や風呂上がり、寝る前がおすすめ。
生活の節目に取り入れると、ルーティン化しやすくなりますよ。
寝る前に絵本を読もう!
と、よく聞きますよね。知識を脳に詰めた後ゆっくり睡眠をとることで、脳は情報を整理し、定着します。
保育でも、子どもが落ち着いてほいしいとき、食後や昼寝前などに、よく読むようにしています。
おまけ うちの娘は大の本好き!
私の娘は、大の本好きです。(私は、恥ずかしながら本を読むのが苦手なんですが・・・そして息子もあまり本を読まないです・・。)
高校生になった今でも、絵本も見ますし、欲しければ私も買ってあげてます。(実際、今年も2冊娘に買いました)それぐらい、絵本には魅力があるのですね。
まとめ
小さい頃、絵本に触れ感情を揺さぶられる体験をしたことで、主人公の世界に入り込み、浸ることができたり、本で知識を得ることの楽しさを感じたりします。そのような経験の積み重ねが、本が好きな子どもにつながっていくのですね。それこそが、豊かな感性を作り、知識を得る悦びです。
ではでは!
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